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 我々の向かうところ(1)



ここ数年、アルバイト等のギャラがかなり上がってきている。
あの業界、この業界。

東京都の最低賃金が時給およそ1,000円に引き上げられたことも遠因として確かにあるが、圧倒的な理由として「人材難」があることに異論は多くないだろう。
会社に働き手が集まらない。求人広告に数十万円を費やしても1人も来ない。それどころか電話の1本も来ない。いよいよ来ないとなってギャラアップで求職者にさらなるアピールをする。

我が業界もそうだ。
数年前のドン底時代から日給2,000円ぐらい上がったのではなかろうか。


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一昨年、某地域の警備業組合新年会にて、組合長がこんなことを述べた。
「今の我が業界は、業界全体が求職者への魅力に乏しい。まずその打開を考えねばならない。」
決して良いと言えない待遇のこの業界で、似た会社同士がコソコソとスカウトをして隊員の奪い合いを演じている。それを憂慮した組合長の喝であった。
もとより「今の警備会社は隣の同業者と比べるのでなく他業種と比べないといけない」旨を私はずっと言ってきた。よってこの組合長の主張にはまず同意、である。
私だけではない。同業者の多くが考えてみる事であるはずだ。警備業界がその待遇や働きやすさを総合した「魅力」で他業種に迫ったなら、どの警備業者も活気づくと。

しかし。

下がることはおろか横ばい安定さえ確実に近い形では見えてこない昨今の警備業界全体のギャラ推移(すなわち上昇)を見ると、私はもっと大変な時代の到来を予想してしまう。果たして、ギャラを上げれば上げるほど、この業界は安泰に近付くのだろうか。

(続く)


2020/2/2


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